三智を磨き、自己の生き方を切り拓く Okuwa Junior High School
長野県木曽郡大桑村長野891番地-1
TEL 0264-55-3039

自分のできることを

~3学期始業式~

1月9日(火)に3学期始業式を行いました。まず各学年の代表者が決意を述べました。1年生は,何事にも「手を抜かない」事を大切にし,勉強や部活動でも納得のいく結果を得たいという事でした。2年生は,3年生から引き継ぎいでいろいろな場面で牽引役となるので,生徒会や部活動でその役割が果たせるようがんばり両立していきたいと述べました。3年生は,①体力をつくり万全の状態で受験(受検)に臨みたい,②卒業式の合唱をみんなと歌う,③給食を今よりも味わって食べる。という抱負が述べられました。▼校長先生は,能登半島沖地震に触れて心が痛むことを述べられ過去に起きた災害について語られました。10年ほど前「長野県北部地震」がありました。担任していたクラスの中に,家が全壊になったご家庭がありました。5年ほど前には台風の被害がありました。千曲川が決壊し長沼小学校は1.5m浸水し,約3ヶ月間校舎が使ず近くの学校で一緒に学ぶことがありました。大桑村では2年前の夏休みに大雨による災害があり,避難をしたご家庭があったり,国道が1年以上交互通行になったり大きな被害がありました。このとき池口寺では土砂崩れで本堂がずれ仏像が壊れてしまいました。いま日常生活が送れることが本当にありがたいと思います。さきほど3学期の決意が述べられましたが,日常生活があるから目標に向かってがんばれるありがたさを感じます。そのことを心の片隅に置いてほしいです。大桑村では,災害に備えるため役場もそうですが,消防団も活動していて先日の出初め式では,この中のお父さんが団員としてでていらして村を守ってくださっています。一方みなさんですが,3年生は「キズナベンチ」の活動を通して,村の方とのつながり,「絆」を深めることをしてくれています。ベンチを通して村民のつながりを築くというのは,実はとても大きな事をしてくれているのではないかと改めて感じました。今回の地震で,被災地支援のため,世の中ではいろいろな事をしようとしていますが,みなさんは“自分のできること”をすればいいと思います。以前勤めていた中学校の子どもたちは募金を募って集まったお金を自分たちで届けたいと言いました。気持ちは分かるのですが,学ぶべき授業の時間を使って被災地に出かけていくのは本当の支援になるのでしょうか。その子どもたちは話し合いの結果,募金は団体を通じて届けることを選びました。池口寺のご本尊は,完全に元どおりとはなりませんでしたが,2年の時を経て修復されました。災害が起きると大変で辛いことなのですが,みんなでやれることをやっていけば,時間はかかるけれど復興していきます。1年生は2年生へとなり先輩として新入生を迎えます。2年生は,3年生となり本格的に生徒会運営をする立場になります。3年生は義務教育を卒業し,それぞれの道へと旅立ちます。互いに支えられ,支え合って3学期を乗り越えましょう。▼中学生は「大人」と「子ども」のちょうど真ん中。世の中のことを見つめ,世の中のためになることをしたいという気持ちが大きくなります。それと同時に,何かをするには力不足を感じてしまうのも事実。今は力を蓄えるために,自分のできることを精一杯がんばることが,きっと未来につながるのだと思います。